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 トップ > ブックス > 地球白書12−13 特集 持続可能で心豊かな社会経済を目指して > 第15章

地球白書12−13
 特集 持続可能で心豊かな社会経済を目指して

第15章 生物多様性:「第6の大量絶滅」との闘い<概要>

 1992年のリオ地球サミットで、世界の指導者は、生物多様性条約に合意し、地球の生物資源を守るための共同誓約を行った。しかし、世界は急速かつ継続的に生物多様性を喪失している。例えば、ニシクロサイ、カスピトラ、ピレネーアイベックス(ブカルド)のように、既に絶滅した例外的な哺乳類ばかりでなく、驚くべき数の動植物が絶滅の危機に瀕している。パンダ、トラ、ヨウスコウカワイルカのような昔からの、いわば看板種が野生では絶滅し、繁殖プログラムによってのみ生存しうる状況を迎えるのは、そう遠い事ではないかもしれない。

 生物多様性条約の事務局は、生物多様性の喪失の主要原因として、「生息場所の攪乱」「乱獲」「汚染」「外来種の侵入」「気候変動」を挙げている。過去数十年間で、人間は生態系をかつてなかったものに変化させてきた。経済成長を確保し、食料、資源及び空間に対する需要を満たすために、地球上の多くの自然地域は農林業用地や都市・工業用地等の人工的環境へと改変されてきた。2005年の「ミレニアム生態系評価」では、24の生態系サービスのうち、「淡水資源」「海洋魚の個体数」「清浄な空気や水の供給」をはじめ、15のサービスが減衰していると評価されている。
 生物多様性喪失という深刻な負の影響に加えて、倫理的な観点からも、人間はどの種が生き残り、どの種が絶滅するかを決める権利を有してはいない。また、生物多様性は人類中心主義の観点からも重要である。つまり、感動すら覚える豊かな自然の中で、生物多様性を楽しみたいと望むばかりでなく、人間の必需品である食料・清浄な水・薬・燃料・生物学的素材等を確保するためには、生物多様性によって生態系を正常に保つ事が必要なのである。

 国連環境計画の研究によれば、世界総生産の0.5%を自然資本部門の修復及び保全に投ずるならば、新たな雇用や富の創出が可能になると同時に、気候変動、水不足の拡大及び生態系サービスの喪失に関するリスクを最小化できるとしている。つまり、生物多様性を保全する事は、経済的繁栄を達成する上で根本的な第一歩にほかならない。

著者:Bo Normander is the director of Worldwatch Institute Europe.

 

 

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