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 トップ > ブックス > 地球白書12−13 特集 持続可能で心豊かな社会経済を目指して > 第2章

地球白書12−13
 特集 持続可能で心豊かな社会経済を目指して

第2章 過剰開発国における脱成長への道<概要>

 「経済成長が経済的成功と社会的ウェルビーイングの基本要件」とされるグローバル文化にあって、脱経済成長(degrowth)は共感者でさえ、有効な政治的原動力には成り得ないと判断している。まして、経済成長こそが現代経済の根幹と信じて疑わない大半の人にとり、degrowthは経済と社会を崩壊させるレシピに他ならない。しかし、地球温暖化や環境劣化という現状をみれば、経済成長が地球環境へ与える負荷は既に過大である。気候を安定させ、地球への修復不可能なダメージを阻止する上で(その取組は、人類文明への同様なダメージも阻止する)、degrowthの可及的速やかな実現が必須な事は明白である。

 過剰開発国、つまり先進国、そして途上国の富裕層は、「degrowthの道を積極的に追求する」か、あるいは「海面上昇による沿岸部やデルタ地帯の冠水、気候パターンの変化による干ばつ、その他の大規模な環境変化により、人類社会の危機を迎え、degrowth以外に選択肢がなくなる転換局面まで、成長を追求する」か、いずれかを歩む事になる。もし、富裕層が迫り来る変化を無視し続けるならば、転換局面は悲惨で苦痛に満ちたものになる。
 先進国では、国民の心身と社会が過剰消費に伴う一連の疾病に侵されている。例えば過体重・肥満症で、アメリカでは成人の3人に2人に及ぶ。途上国でも増加し、2010年の世界全体で19億人、02年比では38%増で、この間の人口増加11%を上回っている。

 過度な経済成長がもたらす副作用は肥満症にとどまらない。クレジットカードや分割払による個人債務の増加、労働時間の増加、薬物依存、不可避的で空疎な長時間通勤、さらには社会的疎外感の高まりさえも、少なくとも部分的には過剰消費型ライフスタイルに起因している。
 degrowthを目指す事は、過度な成長指向による物理的・物質的・社会的副作用を減らす。過剰消費を続けてきた人口層は食料・資源・エネルギーの消費を減らす事になり、環境への影響は緩和される。これによる、最も重要だが明確には目に映らない成果は、人類を含むあらゆる生物種が生存と繁栄の全てを託している地球のレジリアンスの修復といえる。

著者:Erik Assadourian is a senior fellow at theWorldwatch Institute and director of its Transforming Cultures Project. He is co-director of State of the World 2012.

 

 

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