環境マガジン:ワールドウォッチマガジンより
アメリカやカナダで、カーシェアリングが急速に普及しているようだ。背景には、マイカー所有のコストと煩わしさを回避する方法を探す人―とりわけ公共交通機関が発達した都市部の住民―が増えている事情がある。
レンタカーと違い、カーシェアリングは一般に年会費と時間料金(燃料代・保険料込み)がかかる。市内近郊各所にステーションがあり、インターネットか電話で予約する。キーの取り出しやクルマの開錠にはキーカードを使い、利用料金はクレジットカードで支払う。
カーシェアリングは1990年代から一部の西欧諸国で事業化された。北米は後発ながら「ジップカー」「フレックスカー」をはじめとする各社がシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、ポートランド、サンディエゴ、サンフランシスコ、シアトル、ワシントン(以上アメリカ)、モントリオール、オタワ、トロント、バンクーバー(以上カナダ)、さらにはメルボルン、シドニー(以上オーストラリア)など多くの都市でサービスを開始している。会員数も―マイカー所有者に比べると少ないが―増加傾向にある。ドイツでは8万人を超え、アメリカでも、最近のニューヨーク・タイムズ紙の記事によれば、上記2社と非営利団体を合わせて7万人超、保有車輌は約1200台を数える。共有車は1台当たり最大10台のマイカーを代替できる。
新興企業の失敗も多いが、業界の見通しは明るいことから資本調達の心配はなさそうだ(フレックスカー社は先ごろスティーブ・ケース〔アメリカ・オンラインの設立者〕に買収された)。ドイツではカーシェアリングが年率10%の成長を遂げるとみられている。環境マガジン:ワールドウォッチマガジンより
・(AD)amazonレスターブラウン最新刊購入
・地球白書(2006-07)―Amazonで購入 ・地球白書(2006-07)英語版―Amazonで購入
|